日々これ上々

なにげない毎日のささやかな事件?を記録します。

1学期の授業はほぼ終了しました。

1学期の授業、とりあえずほぼ終わりました。
今日から学期末テストの作成に入ります。
今年は去年よりはだいぶ授業自体の流れは良かったのではないかと思います。
ちゃんとスモールステップを踏みながら、色々考えてもらえたのではないかなと。
とはいえ、まだ「あー言えばよかったかな?」とおもうところはあちこちあります・・・。

1学期は、「自分の人生を考えてみよう」→「仕事とか結婚とか家族などなど」→「保育」という流れで、
調理実習は2度やっています。
去年も思いましたが、高校生ってまだまだ大人の視点よりは子どもの視点から物事を考える年齢だなということ。
家族などの授業もあるので、反抗的な態度をとる子もいるけど(色々な家庭があると思うので、納得いかないこともあるのかなと思います。)
基本的にはまだまだ心が綺麗だなーと思います。
「家族」ってかなり微妙なテーマだと思うので、去年はどう踏み込んでいいのかわかりませんでした。
今年もまだまだですが、今年は自分の家族には触れずに、家族に関して考えることができる課題をだしました(先日のブログの課題)。
自分の家族に触れなくても書けるはずですが、自分の家族について書いてくる子もいて、そっかそっかと読んでいるのですが、
全体を通して意外?だなと思ったのが、共働きの家庭、特にフルタイムで遅くまで働いている母がいる生徒さんが、
「さみしかった」と書いていることが多いこと。
実はこれ、去年「こども食堂」がテーマの課題でも同じでした。
私は自分の家族のことを書くにしても両親を庇って「平気です」と書く生徒が多いかなと思っていたのです。
でも「全然平気だった」と書いてくれていた子が1人。
書いていないだけで、「平気だ」と思っている子ももっといるかもしれませんが、
「寂しかった」と書いてくれた生徒は「自分が寂しかったので、自分の子どもにはしっかりと時間を取りたい」ともれなく書いています。
私の母の妹はバリバリのキャリアウーマンで晩年??は事業を立ち上げてガツガツ仕事をするような人でした。
子どもは2人、息子さんと娘さん。
息子さんは東大行って今は海外で働いています。
母も賢くバイタリティがあり、仕事をしたくてした人です。
母の時代は今よりも環境が整っていなくて、相当努力しています。「あそこは共働きだから・・・」と後ろ指をさされないよう、
ご飯も一生懸命手作りしてましたし、子どももとても可愛がっていました。
でも、子どもが大人になってから娘さんに「さみしかった」と言われたそうです。
キャリアと子育て、なかなか両立できないですよね。
キャリアを優先すれば、仕事を優先する限り子どもは寂しい思いをするし、
子育てを優先して少し仕事をセーブすれば、その間キャリアアップからは遠ざかる。
仕事をセーブしたり、辞めたとしても、子育てが落ち着いたら再度キャリアアップができる社会の仕組みを作っていくのはもちろんですが、
仕事をセーブしたくないけれども子どもは欲しいという場合、女性はどう考えればいいのでしょうね?
一応授業では、自分がどんな家族を作りたいのか、家族の絆を保つために必要なものってなんだろう?ということを考えさせて、
ありきたりですが、自分が大人になったら、家族、仕事、子どもをどうしたいかをよく考えて、
パートナーと話し合い協力することが大切だということで結んでいます。
私としては、せっかくだから開き直って「産む性」を「子どものいる生活」を楽しもう!
というのと、基本的には「我慢するのは子どもではなく大人の方なんじゃないの?」と思っていますが、
思うことはきっと人それぞれ、それぞれの性格や家族によっても違うのかなと思います。

今年、去年の反省をもとにリニューアルした授業は色々あるのですが、
良かったなと思ったものを1つ。
保育の授業で、私が産後つけていたいた母乳・ミルク日誌?をスキャナーで読み込み、産後の母の大変さを感じてもらいました(オムツを変えたタイミング、ぐずったり、眠ったりも記録しています)。
スクリーンに映し出して
「退院した日の夜は深夜12時に赤ちゃんが起きてきて母乳とミルクをあげて、おむつをかえ、一度眠ったようだけど、また2時から4時まで母乳・ミルクを2回あげ、その間ぐずって寝なかったようですねー。」
とか
「5時間連続でぐずられてますね。その間に母乳、ミルクを何度もあげていますね。で、ようやく眠ったと思ったら、深夜1時に赤ちゃん起きちゃってるね。」とか解説していると、
生徒たちびびっていました(笑)。まじかーとかいって。
私は里帰り出産だったので、ほとんど洗濯や食事の準備は母がやってくれています。
産後1ヶ月が産後うつに一番なりやすいということ、虐待の事件が毎日のようにテレビでニュースになっていることを説明。
産後は本当に大変だから、産前から産後の生活をしっかり想像して、母以外の手をしっかり確保することの重要性を説明。
法改正で父の育休が取りやすくなっていること、自治体の制度なども説明。
で、
赤ちゃんもお腹から出てきたばかりで大変であること。
でも、赤ちゃんはそれを助けてくれる母を絶対的に信頼するようになること。
母は出産後すぐは体も回復していないにも関わらず、待ったなしの育児が始まり特に初めての育児は不安だらけなこと。
でも、そこを夫がしっかり支えてくれれば、夫と妻との間の信頼関係がものすごく強くなること。
家族でワンチームになることの大切さ、沢山の人に助けてもらうことがとても大切さを話し、
では、乳幼児育児の基本的な考え方をということで、去年と同様に佐々木正美さんの「子どもへのまなざし」の抜粋を読んでもらうようにしました。
このあと、後日2時間は、赤ちゃんにとってのスキンシップやコミュニケーションの大切さ、言葉の獲得、2歳まではタブレットスマホは無しで!みたいな話とか、
体の運動機能の話し、遊びの重要性、生活習慣、事故防止・・・・

私たちの頃の高校家庭科は2年間授業があったのですが、今は進学を目指すような高校では家庭基礎という1年間のカリキュラムで勉強します。
時間が足りないー!

というわけで、若干消化不良だったと思いますが、感想文を書いてもらいました。
感想文で目立ったのは、いろんな面でやっぱり育児って大変なんだなーと思ったという意見が多かったかな。
でも、自分も頑張ろう!色々な人に助けてもらおう!!と思ってくれた女子多数。
妻を助けるぞ!!と奮い立った男子も多数。
親も頑張ってくれたんだなーとしみじみと感じた子も多かったです。
あと、新生児人形抱っこ実習での感想も多かった。頭がこんなに重いんだ!!思ったより重かった!
ずっと抱っこするの大変!!壊れてしまいそうで怖い。首が座ってない状態に驚いた!なんてのもありました。
街で妊婦さんや子ども連れの親子を見かけたら、席を譲ろう!とかね。
あとは乳幼児期の実体験の大切さ、コミュニケーションの重要性、からの2歳までの子どもにスマホを見せるな!は結構強くいったので、心に残ったようです。
最近、ベビーカーにスマホ設置用の器具をつけている人がいてびっくりしましたが、どうも爆発的に売れているそうですよ。
高校生にしっかりと伝えねばと、そこは強く思っている私です。
まだ持っている純粋な綺麗な心と、子どもからの視点で、しっかり脳にインプットしてもうらいたいなと思っています。

調理実習は、1回目はりんごの皮むき練習(コロナで調理実習していない生徒多数)し、その後そのリンゴを使った簡単ケーキを作り、
2回目は自家製味噌の仕込みと、全国味噌味比べをしました。
去年は班ごとにちょっとずつ味噌をお皿にとって、爪楊枝でつんつんとそのままの味噌の味を比べましたが、
今年は昆布といりこの出汁をとり、8種類あるご当地味噌を班に振り分け、
最後に鍋ごと持ち寄って、みんなで味比べしましたよ。
みんなニコニコ試食して、「この味噌、うまい!」とかやいやい言い合って、とても盛り上がったし楽しそうでした。
こちらとしては、「同じ米味噌でも全然味が違ってるなー」とか「豆味噌、麦味噌、米味噌と風味が違う!」など感じながら試食してもらえると嬉しいところですが、
どうかなー?でもまあ、良い経験になったのではないかと思います。
1学期の締めくくりの授業としては良かったのではないかなーと思います。

というわけで、試験問題づくり、頑張ろう!!