日々これ上々

なにげない毎日のささやかな事件?を記録します。

少年野球のお当番制度、「案外悪くない」の話

息子、少年野球やっています。
少年野球は親の負担が・・・ということは良く言われることで、
なかでも昔からある「お当番」と「車出し」は、他のスポーツと比較して悪く言われることが多いのかなと思います。
我が地域では運動場を使う学童のスポーツとしては野球とサッカーのチームがあり、「お当番がないサッカーが羨ましいな」となんとなく思ったこともあります。


が!!


そう単純な話でもないようで、
昨日ちょうど私はお当番で子ども達の見守りをしていたのですが、
もう一人のお当番の母(息子の同級生。下の子がサッカーをしている母)と話していてビックリ。

「お当番さんある方が楽だし、いいよ。」とのこと。

話を聞いて妙に納得してしまったので、そのことを書いてみたいと思います。

まず、我がチームですが、お当番が月に1~2度程度回ってきます。
お当番さんんがどんな仕事をするのかというと・・・・

★我がチームのお当番さんの仕事(夏バージョン)
①お弁当を集める。保冷バックに入れ日陰に保管。
ジップロック入りのタオルを回収。
③各自持ってきた氷をクーラーボックスへ。
④お茶を作る。休憩時こまめにお茶を飲むように促す。水筒のお茶が足りない場合は、作ったお茶を足す。
 たまに塩分チャージを渡す。
⑤氷水入りのバケツへ②を放り込み冷やしタオルを作る。氷嚢を作る。
 休憩時、こまめにタオルで体温を下げる様促す。
⑥怪我をした場合は、手当する(傷口を洗ったり、絆創膏をはったり、氷嚢で冷やしたり、鼻血を止めたり。)
⑦試合の際は、キャッチャーやピッチャーの肩や首を冷やす為の氷嚢を渡したり、
 お茶を飲む暇がなさそうな(すぐバッターボックスに行かねばならない)選手の水筒を手渡したり。
 低学年の子がいる場合は、試合の前にトイレを促したり。
⑧お昼ご飯の前、解散時は手を洗う様に促す。

あとはまあ、ラインで試合の結果の速報を流したり、グランドで皆の練習を眺めたり。
ちなみに冬は⑥⑧しかないので、割と暇です。

それからもう一つ、車だし。
これは言葉の通り、「遠征」の時に車を出して頂くことです。
遠征先までメンバー&父母の送迎をお願いしています(うちは乗せてもらってばかりなので有難い限り、涙)。
配車をする係がいて、遠征の前日に出せる車にそれぞれメンバーと母・父を振り分けて連絡をくださいます。
うちのチームは車出しを快く引き受けて下さる方が多くて、むしろ仕事などで出せない時は「すみません、今日は出せません。」という感じで、お願いしなくても、「家までのせてくよー」など、車出し以外でもとてもお世話になっています。
これは改めてとても感謝しなくてはいけないことだなと思いましたが、
そんな感じです。

というわけで、お当番は月に1~2度回ってきた時には、夏はそこそこバタバタですが、月に6回くらい活動があったとして、4~5回は監督やコーチ、その日のお当番母にお任せ。
遠征の時も小学校のグラウンドに行けば遠征先まで車で連れて行ってもらえるので、母はグラウンドへ行かなくて良い事もしばしば。
そんな感じなので、そこまで大変ー!!という感じでもありません。
なんとなく我が野球チームのお当番と車出しの概要が分かっていただけたでしょうか?

で、先程の下のお子さんがサッカーをしている母の話によると、「お当番」と「車出し」がない下のお子さんのサッカーチームはもっと親が大変だとのこと。
※サンプル数1です。全てのサッカーチームには当てまらないと思いますのであしからず。

まず、その母のお子さんは小学校低学年です。
小学校で練習の日はともかく、試合で遠征の場合はもちろん自分が連れて行かねばなりません。
遠征がある時は、基本乗り合わせることなく、現地集合することが多いそうです。
車がない場合、辺鄙なところにグラウンドがあると、なかなか大変です。
小学校のグラウンドで練習がある日でも、学校までは自力で行けるとしても、
怪我をした時などのケアは親がします。
夏の暑い日はグラウンドにいないと監督が「お茶をのめー」くらいは言って下さるそうですが、
低学年の子は聞いてない子も多いですし、氷嚢などで冷やしてくれる人もいないので、結局親がいる必要があるとのこと。
立派なクーラーボックスで、氷嚢をしっかり持って来ているお父さんもいるけれど、それは自分の子ども用。
「使って下さい~」みたいにはならないそうで(よっぽど危険そうな時は貸してくださるとは思いますが)、結局自分で準備することになります。
だから、車がないと遠征時は電車やバス移動にも関わらず、着替えや道具&クーラーボックスなど荷物が多くなります。

で、その母がなんだかなと思った出来事というのが、
先日、遠征で、かなり辺鄙なグラウンドで試合があったそうです。
で、駐車場の台数制限があり、「誰か車出しをしてくれないか?」という連絡がきたとのこと。
なんだけど、そういう習慣がないからか、誰も手を挙げず、皆「現地集合します」という返事だったとのこと。
それで、駐車場に停めて良い車が決まった後も、その車の方から「じゃあ、うちの車にどうぞ」というのもなく、
当日を迎えてみると、近くにパーキングがない為、
結局皆車で現地集合し、駐車場の台数制限を超えて停めてしまっていたとのこと。




うーーーーーーーーーーーーーん。




これは車出し以前の問題の様な気もしますが、話し合うほどの交流がないってことですかね?
ものすごく「個人主義」的なものを感じます。

息子のいるチームは、監督やコーチ、お父さんコーチ、母も含めて、やっぱり皆で作っている感じがあります。
野球は道具が多いからなのか、何をするにもチームで動くようなところがあります。
荷物出しやグラウンド整備(最後のブラシかけなど)も監督、コーチ、子ども達全員でやります。
低学年でまだ力がない子でも、その子の力に合わせたことをやってもらう感じです。
それに加えて、お当番さんや車出しで、色んな保護者にお世話になります。
同じ釜の飯を食った仲間ではないですけど、同じ車で移動した仲間、同じ氷嚢で頭を冷やした仲間?、同じジャグからお茶を注いでもらった仲間??という感じで、大人の力も含め色々なものを分け合っている感じが、親も子もお互いの距離を縮めているのかなーなんて考えてしまいました。
真夏日に自分の家のクーラーボックスに沢山の氷を詰めていったとして、
自分の子だけの熱中症に気を付けるというのは、うちのチームではまずないと思います。
子ども達に氷を1個ずつ渡したり、氷嚢だったら変わりばんこに使ったり、皆で使う前提で準備すると思います。

というわけで、「お当番」と「車出し」だけの問題でもないかもしれませんが、
チームのメンバーが「繋がる」という意味では、「お当番」と「車出し」が一役買っているのかなと思いました。
そういえば、慣れるまでは、私も「人に車を運転してもらうのは申し訳ないし、家族だけで車で行った方が気が楽だな」と思った記憶があります。
でも、お当番さんをやることで、他の母や父コーチ、コーチ、監督、そして子ども達と一緒行動するうちに、慣れてきたというのもありますが、自分の子どもにして頂いていることを有難く思い、私も何かしなくてはと思い、子ども達にも情が湧いてきて、段々変化していったんだと思います。
個人主義?家族主義??だと楽な部分もありますけど、分け合うことで生まれる何かもあるんだなと。
それに聞いている限り、「お当番」と「車出し」って、案外効率的で、過剰でなければ良いシステムなんだなと。
人の意見や感じ方は様々で、チームでの役割分担もそれはそれは沢山あるのだと思いますが、
昨日のおしゃべりが私には新鮮に感じたのでブログに書いてみたというところです。