日々これ上々

なにげない毎日のささやかな事件?を記録します。

良くなる方へ向かっていく

もう亡くなってしまいましたが、児童精神科医佐々木正美さんの有名な著書”子どもへのまなざし”に
人間というのは基本的に変な手を加えなければ自然と「良くなる方へ向かっていく」というような言葉が書いてあったような。

なんとなく印象に残っていました。

この言葉をふと思い出す時に私には必ず思い出される風景があります。
歩けるようになった息子が、小さな段を降りる練習を自ら始めた時の風景。
始めは手をつないで降りたのですが、
「やってみよう」という雰囲気で、
よいしょと降りてみて、
初めはぐらぐらして恐そうだったのですが、
登って、また降りてみる
を何度か繰り返して、普通に降りることが出来る様になった時のこと。
嬉しそうに私を見上げました。

1歳になったばかりで、言葉もまだまだだったので、会話をしたわけではなかったのですが、
お母さん1年目の私、「あ、練習してる!!!」とビックリして、
教えたわけでもないのに向上心のある人間の赤ちゃんに感動したんですよね。

というわけで、息子、スイミングですが、中級者コースに進級できました。
ちょうど去年の2月にはじめたので約1年か。
昨日様子を見に行ったのですが、
今までは25mプールを半分に区切った12.5mを行ったり来たり。
しかも10人くらいの生徒で順番に練習していたので、
待ち時間も長そうだなーと思ってみていました。
が、進級したら、プール全面6コース25mをバンバン泳がされている!!
1時間、25mをほぼ待ち時間なしで休みなく泳いでいて母ビックリ。

息子が上がってきたので、へとへとだろうなーと
「スパルタだったねー。疲れたでしょ??」と聞くと、
息子「疲れたけど、それより、沢山泳いでいる間に息継ぎもコツがつかめてきて、
25m泳げるようになれて嬉しい!!!次は飛び込みをやってみたい!!」

「疲れたー」とうなだれるかなと思っていたので、
とても清々しく、
再び、あの1歳の息子のあの風景がちらりと頭をかすめました。

私はスイミングにはそんなに熱が入ってなくて、
なんなら習い事の日を忘れそうになる程度。
平泳ぎあたりまで泳げるようになって早く辞めたいなーと思っていたのですが、
息子は1つ1つ喜びをもって頑張ってたんだなーと思い知らされました(笑)。
若いって感性が瑞々しいですね。
興味さえあれば、向上心をもって良くなる方へ向かっていく、
むしろそれが自然なんだなー。

私にとっては感慨深い出来事だったので、
備忘録でした。